ESSAYS 
 


市民団体とインターネット




調布まちづくりの会では11月末から1月にかけてパソコン講習会を開いています。参加者は生徒さんも先生もまちづくりの会のメンバーです。ある企業の研修室を借りて週に1〜2回、毎回10名弱の生徒さんと3〜4名の先生で行なっています。

この講習会のそもそもの始まりはまちづくり活動における情報の共有化をどうすれば進められるかということでした。まちづくりの会には現在60名弱の会員が参加しています。毎月1、2回定例会(全体会)を開いていますが、どうしても出席できるのは半数以下です。他に分科会もあるのですが、そちらも状況は似たようなものです。そのような状況の中、自然な成り行きとして、10数名の電子メールを使える環境にある会員が電子メールによる連絡や議論を行なうようになりました。同報通信を使えば手軽に、かなりの意見交換ができ、議論を深めることが出来ます。

ところが一方でこのことは、電子メール環境にない会員が定例会や分科会に参加すると、自分の知らないところで議論が行なわれ、場合によっては結論めいたものまで既に出ているという状況を生みだしました。もちろん連絡方法は電子メールだけでなく電話やファックスを使っても行なわれますが、手間やコストを考えるとやはり電子メールに軍配が上がります。そこで実験的にパソコン講習会を開いてみようということになったわけです。

この課題は多くの草の根的な市民団体に共通するものではないでしょうか。

他の団体については詳しくわかりませんが、この手の市民団体は比較的時間が自由になる主婦・自営業者・定年退職者などが中心になるケースが多いように思われます。調布まちづくりの会は水曜日の7時から定例会を開いていますが、この時間に調布にいられる普通のサラリーマンがどれだけいるでしょうか。にもかかわらず郊外住宅地である調布市の人口のかなりの割合はこういった普通のサラリーマンです。

調布まちづくりの会では電気通信大学福田研究室(調布駅前にあります)の協力で内部連絡用のメーリングリストを開始しました。そして今はホームページ開設の準備中です。僕はこのホームページに2つのことを期待しています。ひとつは情報発信。今どんな活動をしているか、今度の集まりはどこでどういったことを話し合うのかといったことです。今の調布まちづくりの会の活動状況は、よほど積極的に問合せをしない限り外からはほとんど分からないというのが実状です。ホームページをうまく使えばこの辺りの問題が多少は改善されるはずです。もうひとつは電子掲示板を使った意見交換です。平日夜の集まりに参加するのは難しい人たちも自分の都合の良い時間に書き込むことはできるかもしれません。こういった人たちも交えた話し合いが出来れば随分議論が深まるのではないでしょうか。また、匿名発言も可ということにすれば立場上本音を言い難い行政マンの意見も聞けるかもしれません。

いろいろなところでインターネットの効用は語られていますが、お金も時間もない草の根市民団体にとっては、あくまでもひとつのチャンネルとしてではありますが、特に有効な道具になるのではないでしょうか。


追記/こういった一連の活動の延長としてコンピューターのリサイクルということを考えています。既に多くの自治体で放置自転車や粗大ごみとして出された家具に手を入れて安価で販売するというリサイクル活動が行なわれています。これのコンピューター版です。先日ある大企業の方に伺ったところではその企業では年間100台単位のコンピューターが廃棄されているそうです。企業にリースされているものでもリース期間が終了した後では結局廃棄されているのではないでしょうか。確かに現在のコンピューターの進化のスピードを考えると5年も前の型は企業の最前線で使うにはちょっと辛いかもしれません。しかし前述のような市民団体の連絡用ということであればほとんど支障ありません。税法上、廃棄物業者以外に寄付するというのは困難なようですが、このあたり何とかならないかと検討しています。何か参考になるような実例やアドバイスのある方是非教えて下さい。

1999/01/09